ガスを引かず、給湯や床暖房を含めて全てを電気でまかなうのがオール電化住宅です。電気に一本化することでガスの基本料金が不要になり、光熱費の圧縮が可能になります。夜間電力を使用して沸かしたお湯を昼間に使用できる特性を生かした専用プランを契約すれば、より安い夜間電力を使うことができます。これは一人暮らしやDINXなど、昼間ほとんど家にいないライフスタイルの方には特に有利になります。

しかし、魅力はそれだけではありません。ガスの火を使わないため、火災の危険性が低くなります。コンロの火が着衣に引火するという痛ましい事故もオール電化なら起こりません。また、鍋を火にかけたままキッチンを離れた場合のリスクも低くなります。

オール電化のIHは火力が心配と聞くことがあるかと思いますが、最近は200VのIHが普通になっており、都市ガスよりもむしろ火力は強く、心配は要りません。やかんのお湯などはガスよりも圧倒的に早く湧きます。調理で空気が汚れないこともメリットです。最後に、オール電化の隠れたメリットを紹介します。

それはお湯がすぐに出ることです。ガス給湯の場合、蛇口のすぐそばに瞬間湯沸し器を取り付けないと、お湯がすぐに出ません。これはマンションなどで屋外に湯沸し器が設置されているケースでは顕著なデメリットとなります。オール電化の場合は夜間電力で沸かした熱湯がタンクに貯められており、それを薄めて給湯するため、比較的すぐに温かいお湯が出てくるのです。

これは住んでみなければわからないメリットです。